2016年5月31日火曜日

産後3カ月の饒舌な言葉

産後3カ月の饒舌な言葉、というフレーズには語義矛盾がある。産後といえば赤ちゃんの世話に追われ自分の言葉で何かを表現する機会もなく、何か言おうとしたときに、言葉が出てこなくて愕然とする、という現象がよくある。

しかし、今回紹介する美緒子さんのこの饒舌なメールは、マドレボニータの産後ケア教室に通ったあとに書かれたものだ。眠い目をこすりながらも書かずにいられなかった、と美緒子さんは後に語った。

ご本人の了解をいただき、美緒子さんがマドレボニータの産後ケア教室4月コースを終えたあとに送ってくれたメール全文を以下ご紹介します。


こんにちは。
この度は、吉祥寺の産後ケア教室4月コース、本当にありがとうございました。

1か月前には、産後の孤独感や自分をあと回しにしていることでの喪失感(それに気付かない日々の慌ただしさ)、母という画一的な価値観に縛られ窮屈な思いをしていたことがすっかり遠いことのようです。

この1か月で、自分を縛っていたものの多くから解放されたように思います。

女性どうしでさえ母親の画一的な概念に縛られ、時にはその中で争っているように思えることまであったのですが、マドレに来て「母になっても、生き方や日々の過ごし方、育児の仕方も多様なんだ」ということを実感しました。

これまでの人生が人それぞれであったのだから、母になってもその人らしくあってもいいのですよね…。
 
「子育てもするけれど自分育てもしたい」という女性の意見が書かれた本を以前読みましたが、産後はそういう自分の気持ちに気づく余裕もなく、またそういう希望を口に出すこともはばかられていました。

でも、マドレに来て、赤ちゃん連れで数時間外出できるようになり、今から自分のことを考えていいんだ(むしろ考えるべき)と肯定され、そのための時間をどのように捻出するか、今後自分らしくあるためにどうやってスタイルを確立するか、その方法を考え模索する1か月となりました。(アメリカにいる友人も産後で同じ悩みを抱えていたため、マドレの様子をシェアし、感謝されました。)

マドレに参加する他の方々も、インストラクターの方同様、素敵な方ばかりでした。 「時間を大切にする」「前向きに生きる」「人の話に耳を傾ける」「パートナーと向き合って話し合う」…シェアリングの時間も、マドレ後のランチの時間も、自分にとって必要な言葉をたくさん頂きました。
 
そもそも、私は1か月前までは本当に言葉が出てこなかったのに、今このようにメールの文章を打てていることも大きな進歩です。

マコ先生はじめ、インストラクターの方々に本当にお世話になりました。マコ先生の柔らかい雰囲気がとても素敵で、また、昌子先生や浩美先生の美しい動き、特に骨盤を回すダンスは眩しくて初回から「眼福」という言葉が脳内を回っていました。笑

11か月のお子さんがいらっしゃる友理先生のレッスンは、自分にとって励みになりました。「自分も自分なりの方法であちら側に行きたい」と思えましたし、それを抜きにしても楽しくて、また友理先生のレッスンを受けてみたいと思いました。

「先生たちは、なんでボールで弾みながらしゃべったりできるの?!しかもこちらのことも赤ちゃんのこともみてくれてるなんてー」とランチのときに話にのぼったこともあります。

自分は体を動かすことが苦手なのですが、心のためにも体を動かすことの大切さを実感できました。

私は紫磨子先生のにんぷクラスにも参加していたのですが、思えば、それがなければ産後に突然マドレに来る勇気や余裕は(マドレについて調べる余裕も)なかったと思います。にんぷクラスはリピーターをした回の途中で切迫早産のため入院になってしまい、紫磨子先生には大変ご迷惑をおかけしてしまったのですが、分娩の際の呼吸法や産後を見据えた心構えやシェアリング等、あのとき受講させていただいて本当によかったです。感謝しています。

感謝の気持ちを表現したかったのですが、まとまらない文章で恐縮です。マドレボニータの皆様のご活躍を心より祈念しています。

美緒子 

美緒子さん本当にありがとう。
インストラクター冥利につきます。
人が何かを必死に表現しようとしている姿はほんとうに美しいなと思い感動します。

6月コースも受付中です。
http://www.madrebonita.com/wordpress/?page_id=181


2016年5月26日木曜日

語ることのパワフルさ

語ることのパワフルさ。

傍に赤ん坊を抱えながらも、自分の中から湧いてくるものを言葉にすることはできる、相手の言葉を聴くことも。本当の自分を、誰にも評されずに誰にも茶化されずに、表現できることで、人は自分らしさをとりもどしていく。母という役割を生きるのではなく、自分の人生を生きる。



赤ちゃんの同伴は生後210日まで。

2016年5月20日金曜日

NICU・GCU入院児の両親のための講座(認定NPO法人フローレンス協力)

障害のある子どものいる家庭の離婚率は健常児世帯の6倍、
そして障害児の母でフルタイムの仕事についているのはたったの5%。

母親は毎日の通院やお世話で忙しく、社会的にも孤立してしまうため、
マドレ基金をつかってマドレボニータの教室に参加してもらいたくても、
お子さんの障がいが重い場合は教室に参加することもままならない。

そこで。赤ちゃんが退院してくる前に、カップルで、一緒に体力作りができて、
シェアリングで気持ちを分かち合えて、心身ともに協力しあえる体制をつくり、
退院後のこともフローレンスのスタッフさんから教えてもらえる、
そういう講座をやろう!ということで、
ずーっと準備してきた講座の第一回がとうとう本日開催されました。

2016-5-15SUN NICU・GCU入院児の両親のための講座 



運動しながらどんどん笑顔になっていく男女、
お互いの話しに真剣に耳を傾けあうカップルたちの真剣な眼差し、
終わった後に連絡先を交換してランチに行かれた様子などをみていて、
とても良い初回が迎えられたと思いました。

マドレボニータの事務局次長の太田とフローレンスの石川廉さんが、
何か月も前から、かなり綿密にディスカッションして講座を設計してくれました。


次回は、7/24(日)9/11(日)10-12:00会場は勝どきです。
カップルで参加しやすいように週末の開催です。参加費は無料。
身近に該当する方がいらしたら是非教えてあげてください。

2016年5月18日水曜日

「積極的な育休活用セミナー」の打ち合わせ

サービスグラントで働く津田さんが来週水曜日に開催される法人向け:女性活躍推進セミナー『積極的な育休活用』の打合せに来てくれました。



津田さんもなんとマドレOGで、事務局次長の太田(もこちゃん)ともつながっていて、そんなご縁から今回こんなセミナーを開催できることに。OGの活躍はいつでも嬉しい。

育児休業中の方を支援する活動を行う3団体合同で、企業・団体の人事やダイバーシティ推進ご担当者向けに、「積極的な育休活用」による女性活躍推進のセミナーをおこないます。

その3団体とは…
【1】産褥期:一般社団法人ドゥーラ協会
【2】産後リハビリ期:NPO法人マドレボニータ
【3】社会復帰準備期:NPO法人サービスグラント「ママボノ」
切れ目なく網羅してますね〜!

育休をなんとなく過ごすのではなく、それぞれの時期に適切なサービスを利用したり場に参加したりして、心身を整え、人に出逢い、仕事復帰の自信をつける、積極的な育休の提案。これは絶対スムーズな復帰につながる。

育休の過ごし方を個人任せにするのではなく、産前産後の現実の状態やリスクを企業も把握して積極的に育休取得者にアドバイスできたほうが、双方にとってメリットがあるはず。

産後という限られた短い時期に投資することはその後の人生にまで違いを生みます。小さな投資で大きな成果が得られるという意味で、女性活躍推進の隠れたレバレッジポイント「積極的な育休活用」の考え方、見過ごされてきた育休中の課題、これからの企業に求められる新しい復職支援についてお伝えします。

定員がすぐ埋まってしまったので、日本財団さんの8階から急遽2階の広い所に会場を移し、追加募集しているそうです。ご関心のありそうなご担当者をご存知のかたがいらしたら教えてあげてください。

◆2016年5月25日(水)13:00 ~15:00
【人事/人材育成/ダイバーシティ推進担当者向け 女性活躍推進セミナー/女性活躍推進のレバレッジポイント~ 積極的な育休活用~】

◆詳細・お申込み方法↓
http://www.servicegrant.or.jp/event/index.php?id=182

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 開催概要 
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◎日時:2016年5月25日(水)13:00 ~15:00 (12:45開場)
◎会場:日本財団8階(東京都港区赤坂1丁目2番2号日本財団ビル)
◎地図:http://www.nippon-foundation.or.jp/who/about/access/
◎アクセス:虎ノ門駅 3番出口/溜池山王駅 9番出口/国会議事堂前駅3番出口より徒歩5分
◎対象:人事・人材育成・ダイバーシティ推進のご担当者
◎費用:無料
◎定員:40名(お申込多数の場合抽選とさせていただきます)
◎主催:一般社団法人ドゥーラ協会、NPO法人サービスグラント、NPO法人マドレボニータ、
◎協力:公益財団法人日本財団

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  内容 
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<第一部 積極的育休活用>
◎積極的育休活用の必要性
◎出産~産褥期(産後8週間まで)のポイント
◎産後リハビリ期(産後2~6ヶ月)のポイント
◎復職準備期(復職6ヶ月前~)のポイント

<第二部 パネルディスカッション>
~積極的育休が女性社員の活躍につながる~
どのように育休を過ごすことにで復職後も活躍することができるのか、そのためには何が必要なのか、女性社員の自主性に任せて良いのか…など、各サービスの利用者、育休に関する研究者、提供者が集い、育休を女性活躍推進のレバレッジポイントにするための施策ついてディスカッションをします。
【積極的育休取得者】【研究者】【各団体代表】

詳細・お申込み方法はこちら
http://www.servicegrant.or.jp/event/index.php?id=182